売上をアップさせる単純な方法 その5〜無知そこ最大の武器

無知こそ最大の武器 経営

「自分の仕事は自分がいちばんよく知っている」確かにある意味では正しいのですが、「知らないからこそ」問題解決ができたり、大きな成果に結びつく場合もあります。今回はその「無知」について解説します。

生産者と関わってわかったこと

ぼくが淡路島に単身赴任したのは、2016年からの3年間。人生で初めて農家や田舎の人と関わる仕事に就きました。

そこで
いつも決まったように言われたのが

「お前に何がわかる」
「お前に何ができる」です。

仕事でもあるので、あちこち農家を訪問しましたが、農業を全く知らない都会人ということで、ほぼ門前払いでした。

その後、諦めずに1年ぐらい挨拶だけで訪問していたら、徐々に日常会話も出来るようになり、そこでわかったのが、

「この人達は、農業についてはとてつもない知識を持っている。でも、野菜を買う人、料理する人、それで商売する人、そして食べる人についての情報は殆ど持っていない。」ということでした。

顧客がいちばん気にしていること

私の武器は無知。どういう業界のどういう問題であっても、それを解決しようとするだれかを助けるには、無知が一番大事な要素になる。知っていると思っていることは、案外まちがっているものだからだ。

「ドラッカー全教え」ウィリアム・A. コーエン

今回も、またですが「玉ねぎ」を例に書きます・・・

ぼくは
「玉ねぎ」の作り方を知りません。
「玉ねぎ」の成分も知りません。
もっと言うと、世の中で一番嫌いな食べ物が「玉ねぎ」でした

ですが、「玉ねぎ」を販売することはできます。

ここで大事なのは、
「知らない」と「知ろうとする」ことです。
「なぜ?」を徹底的に調べて知ることをしました。

・こんな不味いのに、なぜ誰もが買うんだ?
・買う人は、何が目的なんだ?
・買う人は、何を基準に選ぶんだ?
・どうすれば美味しく食べられるんだ??

代表的なもので、このぐらいです。

ところが、農家の「なぜ?」は違います。

・どうすれば、生産性がアップするんだ?
・どうすれば、美味しくなるんだ?
・どうすれば、もっと利益が大きくなるんだ?
・どうすれな、もっと楽に作業ができるんだ?

ぼくは、農家の専門知識を一切知らなかったことで、消費者の行動を知ろうとしたのです。いや、それ以前に「自分」です。
自分ほどの「玉ねぎ」が嫌いな人間が、
食べられるようになるためには、
・どんな「玉ねぎ」を選んで、
・どんな風に料理をして、
・その結果として何か良いことが起こるのか?
これを実体験として知ったことで、
飲食店や消費者に対し、「玉ねぎ」のプレゼンテーションができるようになったのです。

「玉ねぎ」を買う人の大半は、農機具にも、肥料にも、農家の儲けにも興味は殆どありません。「経費がかかって、あまり儲からないんですよ」と言ったところで、飲食店なら「うちだって家賃や光熱費、給料のやりくりで大変なんです」、一般消費者なら「給料は上がらないし、子供の教育費は増える一方だし、老後を含めた将来の不安だってある」、こんな答えが返ってくるだけです。

まとめ

誰でも最初は「無知」です。ぼくなんて「玉ねぎ」はどれも一緒、ぜんぶ不味いと決めつけていました。でも、たとえ仕事だから仕方なくても、「無知」には吸収できる知識が無限にあります。変なしがらみや常識にとらわれることもなく、「なぜ?」を追求することができます。

同じ「玉ねぎ」でも、農家・中央市場・スーパーマーケット・飲食店・一般消費者、それぞれ買う条件や欲しい知識は異なります。一般消費者の中でさえ、「安い」が一番の人もいれば「オーガニック」でないと絶対に買わない人もいます。立場が違う人のことについては、みんな「無知」だったり、「無関心」だったりするものです。

ドラッカーが言うように、まずは無知からスタートすることが一番大事である。

「ドラッカー全教え」ウィリアム・A. コーエン