田舎への移住。中高年は住むよりも通う方がベターである理由。

淡路島 淡路島

2016年夏から2019年夏の3年間、いちおう都会の兵庫県西宮市から、間違いなく田舎である兵庫県淡路島最南端の南あわじ市へ移住という名の単身赴任をしていました。

当時54歳としての田舎への単身赴任、家族は大賛成、そして友人からはめちゃくちゃ羨ましがられ「遊びに行ってもいい?」と頻繁に声がかるし「いいなあ、家族から離れた夢みたいな生活。おれもしたい。」、合う友人に声を揃えて言われました。

どうも都会人は何らかの理由で田舎への移住を考えることが多いご時世のようで、ぼくが仕事で付き合いの多い、梅田にあるPanasonicセンター大阪さんなどは、とくに淡路島への移住提案に力をいれていて、イベント時にはあの大きな一等地スペースが淡路島一色になるぐらい需要があるらしいです。なんと日帰りの淡路島視察ツアーまでやっています。

ある日突然・・・

物事を「じっくり」「時間かけて」「深く考え抜く」そういう人が大半だとは思います。中高年者の仕事からの「リタイヤ」や、若い人の人生における「リスケ」など、生きる上では節目みたいなものが自然とあったりします。ぼくの移住先が淡路島の南あわじ市となたのは、仕事が ”そこ” だったからであって、他に選択余地もなく、また突然だったので、他の田舎を物色する時間すらありませんでした。

過去記事「田舎への移住と仕事について話そう」で、ぼくが田舎へ移住した経緯や仕事のことについて書いてますので、ご参考ください。

そう、「ある日突然」は本当に突然やってきます。

「えっ!そんな無茶な!」なんて言う人も多いと思いますが、ぼくの過去の経験は「いつも突然」で「いつも無茶振り」でした。

よってこの「突然」の単身赴任に対して、「えっ!?」っと思ったのは、たぶんほんの数分です。直ぐに必要書類の作成に入り、誰にも相談することなくその日のうちに書留速達で送っていました。

思うのです、「よほど危険なこと以外は、悩んでも一緒」だと。悩んでも時間が過ぎるだけ、言い換えればそれは浪費です。どうせ最後に決める時は「いくら考えても一緒だ」とか「ダメ元でもたいした被害ないし」とかに落ち着くのです。

撤退の道は残す

事業でもそうですが、「撤退」は「はじめる」よりも大事です。

「はじめたらやめられない」なんて凝り固まった考えも確かにあります。そうしなければならない場合もあるとは思います。ただ、常にそれが頭にあったら何事も始めるにあたって、躊躇しますし、始めたとしても判断に時間がかかりすぎていて、タイミングを完全に逃すことになります。

なので大事なのは「ダメならやめてもいい」という気持ちの余裕です。

移住なんてマジで考えたら、大決断を強いられます。もちろん何の問題もない家庭なら「やめて!」とか「あほか!」とかって言われるのがオチです。

ここで一例。

Google検索で「沖縄 移住」と検索してみてください。その候補には「失敗」が付いてオマケに上位ランキングされています。

「移住 失敗」は上位キーワード

「沖縄 移住 失敗」1,220,000万件
「淡路島 移住 失敗」66,800件
「移住 失敗」6,580,000万件

「移住」に関するGoogle検索のヒット件数です。めちゃくちゃ多いです。

あまりネガティブなことばかり書くと、「移住決めた!」って人に対して申し訳ないのですが、これほど「移住」に失敗する人や「移住」して悩みが尽きない人が多いということです。

移住しても生活の悩みは変わらない

移住しても、近所や職場など、人付き合いは必ずあります。無人島への移住でもしない限り、絶対になくなりません。

よって、最初は良くても時間とともに面倒な人付き合いは起こりますし、田舎は人口が少ない+人口密度が低いので、プライバシーがあまりありません。夫婦でもない大人の男女が、ふたりでお茶してたら不倫だと思われて、地域中にウワサが一瞬で広がることもあります。都会なら誰も関心を持たないようなことでも田舎は違います。

そして仕事ですが、物価が安いからと言っても、無収入では暮らせません。働く必要があります。

ここまでdisった移住を断行するために!

移住を徹底的にdisった感のある内容にも思えますが、実は完全否定しているわけではありません。

移住、やればいいんです!

ただし、あまり批判されにくい方法を使います。

では、ぼくの考える移住の方法を紹介します。

  1. 家は買うのではなく借りる
    一気に家を移すとなるとハードル高すぎますし、撤退ができなくなってしまいます。なので、ここで田舎の家賃の安さを利用します。ぼくが淡路島で借りていた家の家賃が一軒目が50,000円でした。小さな海辺の2DKマンションで共益費と駐車場代が込みでした。2軒目はかなり立派な一軒家で2LDKでしたが家賃20,000円でした。
    借家はダメでも返せば簡単に終われます。下手に買うと一生の負債になる可能性もあり、気が気でありません。
    あと注意として、賃貸であってもガチの古民家には手を出さないことです。よほどラッキーな物件でない限りは、大変な思いをするハメになる可能性大です。
  2. 休日の過ごし場所にする
    休みの日に行って、ゆったり過ごすのも良いし、趣味を楽しむのも良いですが、最初からそこで稼いで生きていくなんて思わないことです。
    ぼくの居た淡路島は海に囲まれてますから、釣り好きなら宿代わりに短期滞在を繰り返すのに向いています。そのうち釣り船の人や漁師さん、地元の料理屋さんと仲良くなって、友達にまで発展すれば行くのが楽しみで仕方なくなります。
    ここまで行けば本格的な移住に一歩近づいたと言えるでしょう。
  3. 常にお試し期間
    最近は、結婚へのお試し期間として「同棲」が普通にあります。結婚でこうなんですから、移住もそうであって問題ないはずです。
    ぼくの場合は、無理やりな移住でしたが、それでもダメなら西宮にすぐ帰ろうという撤退の気持ちは常にありました。なので気は楽でした。それがなんとなく無難に3年間過ごすことができ、友達もできました。そして職場からは西宮に帰った今でも仕事をいただくことができ、しばらくは日帰りか短期の滞在で通うことになりました。

先々のことまで、わからん!

みんさん、事業もそうですが含めた先々の予定を立てますよね。ただ、日本人に良くないのが、予定は予定だと言うことです。自分は問題なくても世の中は激しく変化しています。立てた予定が5年先も通用するとは考えにくい、これが事実です。
予定通り行かなかったことを必要以上に悔いたり、失敗した人を避難したりするのはおかしいのです。仕事でPDCAを叫びながら、実際は認めないのと同じです。P(計画)が結果(result)に必ずコミットしてないといけない理由なんてどこにもないはずです。

まとめっぽいこと

地方創生ということで、役所も田舎への移住を叫び続けています。若い移住者には「お金」というお土産付きで誘っている場合も多いです。でも、実際にいたのですが「お金をたくさんくれる場所に移住しよう」を主とした判断は正直感心しません。そういう人は、その場所で上手く行かなくなったら、次のまたお金をくれる場所に移動し、それを繰り返すというパターンを見てきたからです。結果として友達もできませんし、上手く行かなかったのを他人や役所のせいだとdisるのですが、そこからは何も生まれません。

これは、ぼくの考えで実際は人それぞれですが、田舎に良い友人がいて、いつも気分良く迎えてもらえるという環境を作るほうがベターだと思います。それがあちこち日本中に広がれば、とても面白いと思うのです。

なので、田舎に移住する前に、田舎との付き合いを考えた方が、入りやすいですし、受け入れてもらいやすいのではないかと思います。