Instagramは若い女性専用だと、間違って解釈している人々へ。

Instagram マーケティング

2019年8月、ニールセン デジタル株式会社は

「Instagram」は若年層女性のスマートフォンユーザーの約7割が利用 ~ニールセン 18-29歳女性の「Instagram」アプリ利用状況を発表~

https://www.netratings.co.jp/news_release/2019/08/Newsrelease20190823.html

こんな見出しの調査報告を発表しました。

「インスタ映え」という流行語にも代表されるように、Instagramが若い女性に向けたマーケティングに有効であるとして、懸命に「映える」写真をアップし続ける事業所は非常に多いと思われます。

現在のInstagramの状況

Instagram
図表1

利用者は激増し続けてます。利用者が横ばいのFacebookをInstagramが既に超えているというデータもありますが、それぐらいInstagram人気は衰えることなく高まり続けています。

あなたはInstagramを間違って理解している!

図表2

次に図表2を見ていきましょう。Instagramアプリ性年代別利用率です。

このグラフを何も考えずに見てしまうと、「Instagramは若い女性に圧倒的に使われている!」となってしまいます。

いや、実際にそんな内容のネット記事も多いですし、そんなこと言ってるコンサルタントらしき人の話を聞いたこともあります。

よく見てください、すべて「%」です。「人」ではありません。グラフが長く伸びてるから人数=利用者数も多いとは限りません。

Instagramを丸裸にする!

年齢、男女別人口
図表3
https://www.stat.go.jp/data/jinsui/pdf/201912.pdf

これ総務省統計局が2019年12月20日に発表した人口推計です。めちゃくちゃ新しいデータです。

この表は「人」すなわち数を表していますから、その数から率を計算して、実際にInstagramを使っている人数を年代別に求めれば、本当の意味で、どの年代において利用者が多いのかがわかります。

年齢、男女別人口
図表4

表が小さくて見にくいので、切り出しました。これを(図表2)の「率」と当てはめて計算し、実際の利用者数を導き出します。
ただ図表2の区切りの「18歳~29歳」が総務省の図表3では無いために、ここは「20歳~29歳」で計算します。

女性:20歳~29歳=人口612万人
そのうち67%=Instagram利用者数410万人

女性:30歳~49歳=人口1613万人
そのうち41%=Instagram利用者数661万人

女性:50歳~69歳=人口1638万人
そのうち21%=Instagram利用者数343万人

男性:20歳~29歳=人口653万人
そのうち40%=Instagram利用者数261万人

男性:30歳~49歳=人口1660万人
そのうち24%=Instagram利用者数398万人

男性:50歳~69歳=人口1602万人
そのうち21%=Instagram利用者数336万人

わかりにくいので一覧表にします。

年代男性女性
20歳~29歳261万人410万人
30歳~49歳398万人661万人
50歳~69歳336万人343万人

これでデータの見方が一変します。Instagramの利用者を「率」ではなく、「数」で見た場合に、実は20歳~29歳の利用者数はそんなに多くないということです。

年代の区切りが20歳~29歳だけが10年で、あとは20年区切りになっているなど気になる点もありますが概ねデータとしては使えると思います。

まとめ

統計データは見まちがえると、とんでもないマーケティングをしてしまい、事業は失敗に終わります。

また若年者が減り、高年齢者が増える傾向は今後ますま進むことがほぼ確定していますから、「若い人に人気!」というマーケットはどんどん縮小します。

人口ピラミッド
2015年国勢調査

上のグラフは、下から上に人口の幅が移動していきますから、ますます上(高年齢)部分が太り、下(若年齢)部分は痩せていきます。

自社の事業や商品が、どのマーケットに対してどのぐらいの需要があるか、事前に調査しておくことは、今後ひじょうに重要度が増すばかりです。

ここでぼくが過去に売っていた「ゲルマニウムネックレス」をこのデータに当てはめて分析します。

10年前の話なので、人口ピラミッドはもう少し「下(若年齢)」部分が今よりは太っています。でも、高年齢化の危機は当時から叫ばれていました。「ゲルマニウムネックレス」は肩コリを和らげるという意味で販売を考えたので、当初から図表4で言うと40歳以上がマーケットとして想定していました。

まずは考えられる市場の規模をいろんな角度から分析します。
・40歳以上の人口
・40歳以上で肩コリに悩んでいる人口(整体院の数や市場規模を参考)
・正統として支払っていただける金額

ごく一部ですが、これらから商品が売れるかどうか、商売として成立するかどうかを判断します。もちろん分析が間違っていたり、思わぬところに市場があったりなどで、想定通りの売上や収益が得られることは殆どありません。

実際、うちの場合も、思わぬところに市場があったために、想定の10倍以上の売上や利益になってしまいました。これはこれで、あまり極端なことが起こると大変です。

さいごに、

Business has only two functions – marketing and innovation.
ビジネスには二つの機能しかない。マーケティングとイノベーションである

Peter F. Drucker